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桟橋

 

夕暮れ時、芥子、躑蠋、石楠花などが咲き乱れ

 

靨の間から花弁が落ちてきた

 

「あれまぁ」と、天生院女史がまどろむ

 

庭先の怒りん坊、カメムシの幼体があちらこちらに犇き

 

堕胎した幼児が池の礎石となっている

 

「こちらは白癬です」

 

輪転機の隙間から聞こえる声に苛まれ

 

足先を北に向けた。